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「ChatGPTで記事を書いたり、Midjourneyで画像を作って収入が出てきた。でも確定申告ってどうすればいいの?」
AI副業を始めて収入が出てきたとき、多くの会社員がこの壁にぶつかります。特にAI副業は 経費にできるツール費用が多い のに、その処理方法を知らないと節税機会を丸ごと逃してしまいます。
この記事では、AI副業に特化した確定申告の全手順を、会社員目線でわかりやすく解説します。いま(2026年)稼いでいる分は「2026年分(令和8年分)」として2027年2月16日〜3月15日に申告します。難しい税務用語はできるだけ噛み砕いて説明しますので、初めての方でも安心して読み進めてください。
会社員がAI副業で収入を得た場合、すべての人が確定申告をする必要があるわけではありません。「20万円を超えたら申告」という話は有名ですが、正確に理解しておかないと申告漏れや住民税のトラブルにつながります。まず「自分は申告が必要か」を正確に判断しましょう。
年末調整を受けている給与所得者(会社員・パート等)の場合、副業の所得(≠収入)が年間20万円を超えたら確定申告が必要です。ここで重要なのは「収入」ではなく「所得」という点です。副業が複数ある場合(例:ライティングとAI画像販売)は、すべて合算して判定します。
収入:クライアントや媒体から受け取った金額そのもの(源泉徴収やプラットフォーム手数料を引かれる前の金額)
所得:収入 − 必要経費 = 手元に残る利益部分
例)AIライティングで年間25万円稼いだが、ChatGPT代・パソコン代等の経費が8万円あれば、所得は17万円。→ 所得税の確定申告は不要(20万円以下)
AI副業はツール代・通信費・クラウドソーシングの手数料など経費になるものが多いため、収入ベースでは20万円を超えていても所得ベースでは下回るケースがあります。経費をしっかり把握することが重要です。
クラウドワークス・ランサーズ・直接取引・Kindle出版・画像販売サイト等、すべてのプラットフォームからの収入を足し合わせる。源泉徴収された場合や手数料を差し引かれて入金された場合も、差し引かれる前の金額で計算。
AIツール代・通信費・機材費・プラットフォーム手数料など必要経費を引く(経費の詳細は後述)。収入 − 経費 = 副業所得。
2026年1月〜12月の所得が20万円を超えた場合、2027年2月16日(火)〜3月15日(月)に確定申告する。20万円以下なら所得税の確定申告は不要(ただし住民税の申告は別途必要)。
「所得20万円以下だから何もしなくていい」は誤解です。20万円ルールは所得税だけの特例で、住民税にはこの免除がありません。確定申告をしない場合は、お住まいの市区町村へ住民税の申告をする必要があります。申告しないと、後から住民税を追加で納めることになる場合があります。
確定申告をすれば住民税の申告も兼ねられるため、20万円以下でもあえて確定申告しておくと手続きが一本化できて安心です。
次のような場合は、副業所得が20万円以下でも確定申告をすることになります。そして確定申告をする以上、20万円以下の副業所得も含めて全部申告する必要がある点に注意してください(「20万円以下だから書かなくていい」は、確定申告をしない人だけの話です)。
| AI副業の種類 | 収入の性質 | 申告の目安 |
|---|---|---|
| AI記事ライティング(クラウドワークス・ランサーズ等) | 業務委託報酬(源泉徴収される場合あり) | 所得20万円超で申告 |
| AI画像の制作・販売(ストックフォト等) | 販売報酬 | 所得20万円超で申告 |
| ChatGPT活用コンサル・講師 | 業務委託報酬 | 所得20万円超で申告 |
| AIツール解説動画(YouTube広告) | 広告収入 | 所得20万円超で申告 |
| プロンプト・テンプレート販売(note等) | デジタルコンテンツ販売 | 所得20万円超で申告 |
副業の年末調整との関係で迷う方は、副業の年末調整と確定申告の違いも参考にしてください。
令和8年度税制改正で、2026年分・2027年分の所得税の基礎控除は、本業と副業を合わせた合計所得金額によって次のように段階的に変わります。
| 合計所得金額 | 所得税の基礎控除(2026・2027年分) |
|---|---|
| 489万円以下 | 104万円 |
| 489万円超〜655万円以下 | 67万円 |
| 655万円超〜2,350万円以下 | 62万円 |
489万円を1円でも超えると基礎控除が104万円から67万円に下がるため、副業で増えた所得以上に課税される所得が増える「段差」があります。たとえば給与収入600万円(給与所得436万円)の人は、副業所得が53万円を超えるあたりがこの境目です。給与が多めの方は、副業所得が境目付近にないかを年末までに確認しておきましょう。なお、住民税の基礎控除(43万円)は変わっていません。
AI副業の収入がどの「所得区分」に当たるかで、使える控除や申告の手間が変わります。多くの会社員副業では「雑所得」に該当しますが、条件次第で「事業所得」になるケースもあります。
| 比較項目 | 雑所得(業務) | 事業所得(青色申告) |
|---|---|---|
| 特別控除 | なし | 2026年分は最大65万円(複式簿記+e-Tax提出)。2027年分からは最大75万円 |
| 赤字の損益通算 | 不可 | 可能(給与所得と相殺) |
| 家族への給与 | 経費にできない | 青色事業専従者給与として経費にできる |
| 帳簿 | 簡易な記録でOK | 65万円控除なら複式簿記 |
| 開業届 | 不要 | 必要(税務署へ) |
AI副業を始めたばかりの会社員の多くは「雑所得(業務)」での申告になります。副業収入が年間300万円以下で、帳簿保存をしていない場合は雑所得として申告してください。
国税庁の通達改正で、副業収入が年間300万円以下であっても、帳簿や書類を保存している場合は事業所得と認められる余地があると整理されました。本格的に青色申告を目指す方は、早めに記帳習慣をつけておくと有利です。2027年分からの75万円控除は「複式簿記+e-Tax+優良な電子帳簿」が条件で、その年の1月1日から優良電子帳簿で記帳している必要があります。
開業するかどうかは副業の開業届が必要かどうかの判断フロー、青色申告の実務はAI副業の青色申告完全ガイドも参考にしてください。
AI副業の最大のメリットのひとつは、月額のAIツール代を経費として計上できる点です。副業のために実際に使っているなら、ChatGPT Plus・Claude Pro・Midjourneyなどの月額料金は経費になります。多くの方がここを見落として節税機会を逃しています。
| ツール・費用 | 料金の目安(2026年9月時点) | 経費区分 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT Plus | 月3,000円(円建て) | 通信費 / 支払手数料 | 請求書はアカウント設定のBilling画面から取得 |
| Claude Pro | 月$20(年払いなら月$17) | 通信費 / 支払手数料 | ドル建て。カード明細に載った円の金額で計上すると根拠が明確 |
| Midjourney | 月$10〜$120(年払いは2割引) | 通信費 / 支払手数料 | 画像生成副業専用なら全額経費。私用もあれば按分 |
| 画像生成などのAPI利用料 | 従量課金 | 通信費 / 支払手数料 | 副業利用分を明確に記録。利用明細を保存 |
| Canva・Notion・Adobe などのクラウドサービス | プランによる | 按分 | プライベート利用との按分が必要。副業利用率を根拠として記録 |
| クラウドソーシングの手数料 | クラウドワークス:報酬のうち10万円以下の部分20%・10万円超20万円以下10%・20万円超5%(税別)/ランサーズ:16.5%(税込) | 支払手数料 | 入金額ではなく報酬総額を収入にし、手数料を経費にする(または手数料控除後の金額で揃える) |
| パソコン・タブレット・マイク等 | — | 消耗品費 / 減価償却 / 按分 | 10万円未満はその年に全額経費。10万円以上は減価償却(下記)。副業専用以外は利用割合で按分 |
| インターネット回線・スマホ代 | — | 按分 | 副業利用割合(例: 30%)で按分計上。副業専用の回線なら全額 |
| スキルアップ書籍・オンライン講座代 | — | 研修費 / 図書費 | 副業スキルに直接関係する学習費は経費に |
| 会計ソフト・クラウドストレージ | — | 全額 / 按分 | 会計ソフトは副業の記帳用なら全額。ストレージは副業データ保存目的の割合で按分 |
パソコンなど1つ10万円以上の機材は、買った年に全額を経費にはできず、何年かに分けて経費にします(減価償却)。
AIツールやパソコンをプライベートと副業の両方で使う場合は「按分(あんぶん)」が必要です。按分とは、費用を使用割合で分けることを指します。
例:ChatGPT Plus(月額3,000円)を副業6割・プライベート4割で使用
経費計上額 = 3,000円 × 60% = 1,800円/月(年間21,600円)
ポイント:按分率の根拠は「1週間の使用ログを記録する」「PC作業時間のうち副業に使った時間で割り算する」など、合理的に説明できれば問題ありません。Googleカレンダーなどに副業の作業時間を記録しておくと根拠になります。副業専用のアカウントや回線を分ければ、按分せず全額を経費にできます。
勘定科目の選び方や仕訳の書き方まで知りたい方は、AI副業の経費の仕訳と按分シミュレーションで詳しく解説しています。
領収書は確定申告書と一緒に提出する必要はありませんが、税務署から聞かれたときに説明できるよう保存しておきます。AIツールは紙の領収書が出ないので、毎月PDFで保存する習慣をつけましょう。
ChatGPTの設定画面のアカウント(サブスクリプション管理)から請求履歴を開き、各月の請求書・領収書PDFをダウンロード。
Claudeの「Settings」→「Billing」から請求履歴を開き、各月の請求書PDFをダウンロード。ドル建ての場合はクレジットカード明細の円換算額もあわせて保存。
各サービスのアカウント設定(Midjourneyはウェブ版の「Manage Subscription」)から請求履歴を確認し、請求書PDFを取得。クレジットカード明細と合わせて保管しておくと安心です。
青色申告65万円控除を狙うなら、クラウド会計ソフトで自動仕訳するのが最効率。銀行口座・クレジットカードと連携すれば、AI副業の収支管理がぐっと楽になります。
実際の申告手順を見ていきましょう。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」はスマホに対応しており、スマホ+マイナンバーカードがあればパソコンなしで、自宅から24時間申告できます(メンテナンス時間を除く)。
各収入源からの合計収入と、経費の合計を計算します。Excelや家計簿アプリ、クラウド会計ソフトで集計すると楽です。収入 − 経費 = 副業所得を算出してください。源泉徴収された税額も合計しておきます。
マイナポータルアプリが起動したら、マイナンバーカードをスマホにかざしてパスワードを入力。マイナポータル連携を設定しておくと、源泉徴収票などのデータを自動で取り込めます。
源泉徴収票の「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」など、画面の案内どおりに数字を入力(自動入力された場合は内容を確認)。
「住民税等に関する事項」の画面で、給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に設定します(理由は後述)。会社バレ防止の最重要ステップなので、確認画面でも必ずチェックしてください。
入力内容を確認したら、マイナンバーカードで電子署名して送信します。「受付番号」などが表示されたら申告完了。送信結果(受信通知)はスクリーンショットやPDFで控えを残しておきましょう。
追加で納める税金があるときの納付期限は2027年3月15日(月)です。振替納税(口座引き落とし)・ダイレクト納付・クレジットカード(決済手数料あり)・コンビニ(QRコード)・スマホアプリ決済などで払えます。還付がある場合、e-Taxで申告するとおおむね3週間程度で指定口座に振り込まれます。
クライアントや仲介サイトが発行する「支払調書」は、受け取る側に渡すことが義務ではないため、届かないこともあります。その場合は、各サービスの取引履歴(報酬額・源泉徴収税額が載ったもの)をもとに入力すれば大丈夫です。源泉徴収された税額を入れ忘れると、払いすぎた税金が戻ってこないので注意しましょう。
ChatGPTやClaudeに「この金額で確定申告の計算が合っているか確認して」と聞くと、計算ミスを防ぐセカンドチェックに活用できます。ただし最終的な判断は税理士または公式の情報を確認してください。
副業が会社にバレる最大の原因は「住民税の金額の変化」です。副業収入があると住民税が増え、会社の経理担当者に気づかれるリスクがあります。
会社員は通常、住民税を会社が給与から天引きして納税する「特別徴収」という方法が使われます。副業収入があると、市区町村から会社に届く「住民税特別徴収税額通知書」にその分が上乗せされ、「給与の割に住民税が高い」と気づかれてしまいます。
申告書の第二表に「住民税に関する事項」という欄があります。ここが住民税の徴収方法を指定する箇所です。
「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付(普通徴収)」を選びます。これで副業分の住民税は会社を経由せず、自宅宛ての納付書で請求されます。スマホe-Taxでは入力画面の中で同じ項目を選びます(上のSTEP06)。
副業所得が20万円以下で確定申告をしない場合は、市区町村への住民税の申告書で、副業分を普通徴収にしたい旨を記入します。
・副業がアルバイト・パートなど「給与」の場合:普通徴収を選べるのは給与・公的年金以外の所得(雑所得・事業所得など)の分だけです。副業先からも給与をもらっていると、原則として本業と合算されて会社の天引きに含まれます。
・自治体の運用:一部の市区町村では、選択しても特別徴収(給与天引き)として扱われることがあります。心配な方は、申告前にお住まいの市区町村の住民税担当に確認しておきましょう。
・住民税以外のルート:SNSへの投稿や同僚との会話から知られることもあります。そもそも就業規則で副業が認められているかを先に確認するのが確実です。
5〜6月頃に届く住民税の通知書で、副業分が本当に普通徴収になっているかを確認するのも大切です。選んだのに反映されていなかった場合の対処は、副業の住民税「普通徴収」に切り替えたのに反映されない理由でまとめています。
AI副業をしているなら、確定申告の作業自体にもAIを活用するのが賢いアプローチです。
クラウド会計ソフトは、銀行口座・クレジットカードの明細を自動で取り込み、勘定科目の候補を提案してくれます。「ChatGPT」「Anthropic」などの明細を一度「通信費」に登録すれば、次からは同じ科目で仕訳されます。レシートをスマホで撮影して読み取る機能や、申告書を作ってそのままe-Taxで送信する機能もあります。
按分率の計算や所得の計算式をChatGPT/Claudeに確認させることで、ケアレスミスを防げます。「この場合の経費計上額はいくらになりますか?」と具体的な数字を入れて質問すると、計算式と答えを返してくれます。
「AI副業でライティングをしていて、年間収入が50万円、経費が10万円、クラウドソーシングで源泉徴収あり。確定申告で注意すべき点は?」のように状況を具体的に伝えると、確認すべきポイントを整理できます。税理士に相談する前の下調べとして有効です。
国税庁のサイトには、AIを使って自動で答える公式チャットボットがあり、確定申告の手続き・各種控除・e-Taxや作成コーナーの操作などのよくある質問に24時間(メンテナンス時間を除く)対応しています。生成AIと違って国税庁の公式情報にもとづく回答なので、迷ったらこちらで裏を取るのがおすすめです。
ChatGPTやClaudeは、税制改正前の古い情報や一般論で答えることがあります。特に2026年分は基礎控除などのルールが変わっているので、数字は必ず国税庁の公式情報で確認してください。副業収入が大きくなってきた、事業所得にするか迷う、といった場合は税理士への相談も選択肢です。
会計ソフトを使うか迷っている方は、副業の確定申告ソフトの選び方で「そもそも有料ソフトが要るか」から判定できます。
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1月〜12月 (副業中) |
収入・経費の記録をつける | 月次で整理する習慣をつけると申告時が楽。AIツールの請求書PDFは随時保存 |
| 11月〜12月 | 年間の所得を見込みで計算 | 20万円を超えそうか、基礎控除の境目(合計所得489万円)に近くないかを確認 |
| 1月頃 | 本業の源泉徴収票を受け取る | 会社から発行される。紛失したら再発行を依頼 |
| 1月下旬〜 | 各プラットフォームの年間明細を取得 | クラウドワークス・ランサーズ等の取引履歴、AI画像販売サイトの収益レポートを保存 |
| 2027年2月16日〜 3月15日 |
確定申告(e-Tax送信) | 2026年分の申告期間。還付だけの申告は期間前から提出できるので、早く送るほどお金も早く戻る |
| 3月15日まで | 所得税の納付 | 振替納税を選んだ場合は4月中旬頃に引き落とし |
| 3月〜4月 | 還付金の受取 | e-Tax申告なら、おおむね3週間程度で振込 |
| 6月〜 | 住民税の納付(普通徴収の場合) | 自治体から納付書が届く。原則6月・8月・10月・翌1月の4回払い、または一括で納付 |
本記事の情報は2026年10月時点のものです(AIツールの料金は2026年9月時点)。税制やツールの料金は変更される場合があるため、申告前に国税庁の公式ウェブサイトや税理士への確認をお勧めします。個別の税務判断については専門家にご相談ください。